私は修理屋じゃない。壊さないための職人だ!
「どこが壊れてますか?」
そう聞かれることは多い。
でも、私はいつも少しだけ間を置いてから答える。
「壊れてから来る場所じゃないんですよ」って。
世の中には、修理屋がたくさんある。
壊れたら直す。動かなくなったら交換する。
それ自体を否定するつもりはない。
必要な仕事だし、救われている人も多い。
私も頼まれれば、修理をする。
ただ、私がやっているのは、そこじゃない。
壊れた理由を、見ないまま直していないか?
*エンジンが不調。
*警告灯が点いた。
*異音がする。
原因を一つ見つけて、部品を替えて、はい終わり。
それで本当に“直った”と言えるのか?
私はずっと疑問だった。
オイルはどうだった?
汚れは、どこから来た?
その汚れは、どこへ行った?
原因を置き去りにした修理は、次の故障を予約しているだけ
そう思っている。
壊さないために、手を入れる
ゲファレンオートでやっているオイル交換や洗浄は、
「作業」じゃない。予防だ。
オイルを抜いて、入れて終わり。
そんな簡単な話じゃない。
中を見て、流れを整えて、
「悪さをする前」に、汚れを外へ出す。
派手じゃない。
交換部品も増えない。
でも、結果的に壊れない。
それが一番、クルマにもオーナーにも優しい。
修理屋じゃなく、職人でありたい理由
職人って、
「できること」より
「やらないこと」を決めている人間だと思っている。
・必要ない交換はしない
・説明できない作業はしない
・自信がないなら、無理に受けない
これ、全部“売上”だけを見たら不利だ。
でもな、
信用は、こういう積み重ねでしか生まれない。
壊さない整備は、地味だ。でも一番難しい
壊れた後なら、症状は分かりやすい。
でも、壊れる前は、ほとんどが“気配”だ。
音、匂い、オイルの色、
触った感触、抜いた瞬間の違和感。
数字と理屈と、長年の感覚。
どれか一つ欠けてもダメ。
だから面白い。
だから職人はやめられない。
最後に
私は、修理屋じゃない。
壊さないための職人だ。
壊れてから直すより、
壊れないように守る。
それを当たり前にやり続けるだけ。
もし、
「長く大事に乗りたい」
「分かる人に任せたい」
そう思ったなら、
その時に思い出してもらえたら嬉しい。
今日も、静かに。
でも確実に、壊さない仕事をしている。


